NO. 0122 VOL. 02 第2回

ペルソナの檻

善意のファンしかいない世界で、表現者の心は守られるか

作者佐野友祐

外部サイトへのリンクは新しいタブで開きます。

ペルソナの檻の発表画面

これは何

アーティスト1体・リスナー最大24体・友人・レーベルが住むSNS世界を週単位で回し、日記など誰にも見せない言葉の変化を実行後に測る。

「檻」や「メンタル」は本体に無く分析が後から与えるラベルで、どの環境なら内面が守られるかを全16条件で比較した。

作者による概要

経済×アルゴリズム×ファンダム×認知を掛け合わせ、善意のファンしかいないSNS世界で、表現者の内面がどう変わるかを観測するマルチエージェント・シミュレーション。

SNS時代の表現者は、ファンの善意・数字・無数の視線(どう見られているか)に囲まれ、誰にも見せないところで少しずつ心をすり減らしていきます。

そして心が壊れたことは、活動が止まって初めて周りに見えます。

見えないものは守れない。だから、誰にも見せない日記や制作の本音から心の変化を測り、その人がどんな環境なら守られるのかを、壊れる前に可視化します。

講評

藤井学長

デジタルハリウッド大学

善意しかない世界で表現者の内面がどう変質するかを、160の世界線で定量化した設計が見事です。「教えない原則」で結論を仕込まず、行動は不変・私的な言葉だけが変わる、声を遮る対策は効かず経済と友人が効く、という発見は示唆に富み、回帰テストや限界の自己申告まで含めた誠実さも高く評価します。今後は単一モデル依存の検証(別LLMでの再現)、メンタル負荷スコアの重みの妥当性検証、そしてアンチや契約打ち切りなど負の力学を足した上で同じ結論が残るかを確かめると、政策・支援策への含意がより強固になるでしょう。

経緯

  1. 2026.08.15–08.30

    提出

    第2回ハッカソンに提出